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-起業を考える女性へのメッセージ-女性起業家インタビュー-No.12

大分県の卸売市場の近く、3階建ての建物の緑色の扉を開ければ、見える玉ねぎやにんじん、じゃがいもなど沢山の野菜たち。レンガ調のおしゃれな壁には「作業をする上でのルール」が貼られています。

緑色の制服に身を包んだ方達が懸命に野菜を加工されているその場所は、大分にある就労継続支援A型事業所「グランドワーク」

精神的な疾患や障がいを持つ方々へ成長を促し、企業へ就職するまでの道筋をサポートするお仕事です。

全くの未経験から手探りで事業を始め、走り続ける代表の河野宣子さん。

自ら一歩踏み出すために、想い行動する原点は何なのか―

ミッションは、

失敗を恐れず、勇気をもって一歩踏み出す

⸻ 仕事は「かっこよく!」やることです。

誰に対しても、何に対しても、考える時はかっこ良いかどうかで判断していますね。

これは、弊社で利用者さんや職員にも配布している手帳にも最初に記載されている言葉です。

小難しい事ではなく、立ってる姿勢でも簡単に伝わります。

判断する時も、まずは「かっこいい」かどうか。

社会的な意義なく、人を騙すような事をやるのは「かっこわるい」事です。

法人として利益の追求はもちろん大切ですが、何よりも働く事を通じて、一人ひとりが自信を持って成長する環境を提供する事こそが「かっこいい」と信じています。

うちの利用者さんの中にも、最初は『こんなこと、出来ない・やれない』って言う方もいます。最初は誰だってそうですよね。

経営側としても、就労継続支援A型は利用者さんとは雇用契約を結んで、都道府県が定める最低賃金以上をお支払いする責任があります。企業の方へはお仕事を依頼されて成り立っているのです。だからこそ、しっかりと価値を生み出すビジネスとして成り立たせないといけません。

利用者さん一人ひとりに成長してもらって、プロとして仕事をしてもらうための環境や、業務を教えながらサポートしていくのは根気がいります。就労継続支援施設で働く利用者さんは環境対応が苦手な方も多いです。体調を崩してしまう事もあります。

お互いの価値観やペースの違いで立ち止まることもありますし、思い通りにいかないこともたくさんあります。

専門のスタッフからサポートを受けながら、少しずつ仕事のスキルや働くリズムを身につけていって、最終的には一般企業への就職を目指すためのステップを踏んで貰っています。

失敗する事は「かっこわるい」事ではないです。

利用者さんには「失敗はここで沢山しよう。」と伝えています。

ここは就労するまでの練習をして、失敗する場所です。私たちにとって、「かっこいい」とは、出来る出来ないに関わらず挑戦する事。

だからこそ、失敗しても良い環境づくりや一歩踏み出す勇気を応援したいと強く思っています。

失敗しながらも、挑戦する第一歩を自ら進んで、かっこよくなっていく場所であることが、グランドワークの存在意義です。

利用者さんをサポートする職員も挑戦する第一歩の勇気を持つ大切さを伝えています。一歩踏み出す勇気がない人に対して、寄り添っていくこと。

「大丈夫?」ではなく、「大丈夫!」と。

失敗したって、死にはしません。(笑)

「私のことを信じて。」「任せて」と言い切って、利用者さんが困っていても、フォローは必ずする、と伝えています。

職員と共に「かっこよく!」働き、私も仕事を通じて必死に成長をしています。

⸻恩人のお陰で今があります。

元々、「自分でやりたい」意思は無かったです。

私は専業主婦でした。

色々な経験を経て、今の仕事をしています。

前職は、グループ会社でもあるスカイファームという大分の野菜の仲卸の会社で働いていました。そこで、起業当初から一緒に事務仕事からスタートして、取締役までさせて頂きました。

その「恩人」との出会いのきっかけは、15年前。

共通の知り合いが主催したバーベキューでした。

今のスカイファームの鈴木社長との出逢いの始まりです。

その頃の私は、犬のトリミングを仕事にしたくて、学校に通っていました。そこから、特別何か一緒に仕事をしたわけでは無かったんですけど、そこが私の人生の転機ではあります。

その後、結婚をして、専業主婦をしてみようと思って。

何となくそういうのも経験したいなって(笑)

その後、私生活でも色々なことが重なっていて、今思えば人生のどん底みたいな時期でした。
気持ちもかなり参っていましたね。

そんな時に、鈴木から連絡があって。

メダカの養殖をして、ネットで販売する仕事をされていて、「気分転換がてら手伝ってみれば?」くらいの軽い感じだったと思います。自分の気分を晴らすにも仕事は良いな、と思って。

そこから、一緒に仕事をするようになって、夏はアイスキャンデー、冬は鹿児島から焼き芋仕入れて、湯布院でリヤカー引いて売るのも一緒に始めました。

焼き芋を仕入れる時に、八百屋さんとの繋がりが出来て、そこから野菜の仲卸事業が始まりました。

野菜の仲卸事業のご縁から、グランドワークを立ち上げる事になりました。

⸻ありました!今もめちゃくちゃあります!毎日自分との戦いです!

グランドワークを開業して、3年経ちました。

元々は、事業所をする予定じゃなく、業務委託先を探す企業さんと就労継続支援施設さんを繋ぐコーディネートの事業を考えていたのです。

野菜の仲卸事業では、就労継続支援B型施設の方に対して、野菜の袋詰め加工などを外注でお願いしていました。そんな縁もあり、障がいのあるお子さんが通う学校の先生からも相談されて、就労継続支援A型施設をやって欲しいとも言われていました。

周囲の声に応える形で色々な方の助けもあり、運も良かったと思いますが開業する事が出来ました。

決断をする時に、様々な人の意見を聞き、「本当にこれで良いのだろうか」と不安になります。今は代表取締役の鈴木に頼っている部分も多々あります。鈴木は何に対しても興味を持っていて、知らない世界にも一歩踏み出して、興味を持とうとしている姿をそばで見てきました。

つい遠い存在に思えてしまいますが、いつか超えたい存在です。

大事な決断を一人で出来るようになった時、「経営者」になる時だと考えています。

⸻自ら経験して、自分に気付いた時でした。

最初に事業を始めた時は、社長へはため口でしたし、何かと歯向かっていて。

世間知らずのどうしようもない小娘だったと思います(笑)

どんな仕事をする上でも、相手に尊敬の念を持って、尊重する姿勢が大事だからこそ、当時の私をビジネスで人に会わせることは勇気が必要だったと思います。

そんな私に「一人でせりに行ってこい」と社長は言いました。

反抗しようとしても「良いから行ってこい!」と強く言われるので、

渋々言われるがまま一人で行きました。

せりの現場には今までも居ましたが、自分一人で選択・決断するのはほぼ初めてでした。
今思えば、それまでは“見てるだけ”だったんですよね。
自分の未熟さを痛感し、今までの自分が恥ずかしくなりました。

そこから、全農さんとの取引や外部の方との関わり、業界の事を必死で勉強し、自分の礼儀や態度も改めました。

今から考えるとあんな自分に良く任せられたなぁ・・・と、思います。

だから、任せて貰えた事に感謝していますし、

今の自分はその経験があったからこそです。

⸻やっぱり立ち上げる時ですね。

全く分からない中で、

誰も福祉で働いた経験がある人も、知っている人も居ません。

立ち上げの時は、他の事業所さんに実際に聞きに行き、色々と相談させて貰いました。

やっぱり熟知してる人に聞く事が近道だったと思います。

行政の方にも遠慮せずに、わからない事は分かるまで聞くようにしてました。

利用者さんとの距離感も、最初は寄り添い過ぎてしまい、成長に繋げられなかった事もありました。

福祉で働く人は、優しい人が多いです。良かれと思っての優しさが過保護に繋がり、結果的に本人にとって良くなかったことにやってみて気付きました。

あくまでも企業からお仕事として依頼され、作業をしています。

頑張ってる人を応援する環境も大事です。本人の為にも頑張って成長しない事が当たり前の環境を作ってはいけないのです。

試行錯誤しながら、私たちも学んでいきました。

⸻絶対手伝ってくれる人も、支えてくれる人も出てきます。

だから、大丈夫です。

人を巻き込んでいけば良いんです。もちろん感謝の気持ちは忘れずに!

巻き込んでいけば、自分も相手の為に貢献する必要が出てきます。

巻き込む力を付けていくことは、自分も成長し続ける環境になっていきます。

積極的に相手の心に関心を寄せていって、聴く耳を持って、支えてくれる人を大事にして。挑戦してくださいね。

【インタビューを経て】

「すごく印象に残っている人」

私も受講している、とある研修の講師の方からお伺いして、大いに納得しました。宣子さんはいつも一番前で受講し、積極的に質問されていたそうです。前向きに学ぶ姿勢に一貫した信念を感じます。

芯の強さの中にも、人を良く見ていて優しさも溢れています。人への力強い言葉の根拠は、ご自身の多大なる努力があってこそ。

相手の背中をそっと押し、自ら背中を見せる姿はまさに「かっこ良い!」という言葉がぴったりです。

価値と革新を追求し成長し続ける宣子さん、これからも応援しています!

―会社情報―

株式会社グランドワーク

住所:大分県大分市弁天3丁目4番21号 電話番号:097-536-7700

定休日:水・日・祝日

HP: https://oita-groundwork.com/

instagram:@https://www.instagram.com/groundwork.0722/?hl=ja

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